第11章:AI Searchまで見て、“AIアプリの地図”を作ろう 🧠🔎☁️✨
この章では、Cloudflare の AI 機能を「点」ではなく「線」で見られるようになるのが目標です 😊 AI Search は単なる検索箱ではなく、R2・Vectorize・Workers AI・AI Gateway などをまとめて、自分のデータを AI で探しやすくするための実用導線です。Cloudflare の公式説明でも、AI Search は Web サイトや非構造データをつなぐ managed search service で、自然言語で検索でき、Cloudflare 内の複数 AI サービスとネイティブ連携する位置づけです。 (Cloudflare Docs)
この章でつかみたいこと 🌱
前の章までで「AI の入口」が見えてきたら、この章では一歩進んで、Cloudflare で AI アプリを作るときの部品配置を頭の中に作ります。 ざっくり言うと、こんな役割分担です。
R2 は、PDF・画像・HTML・Office 文書などを置く材料置き場です。AI Search は R2 バケット内の対応ファイルを自動で読み取り、対応外ファイルやサイズ上限を超えたものはスキップします。R2 は AI Search の初回作成時にも前提になっています。 (Cloudflare Docs)
Workers AI は、モデルを動かすエンジンです。Cloudflare 公式では serverless GPU 上で AI モデルを実行できるサービスとされていて、AI Search の内部でも Markdown conversion、embedding、query rewrite、response generation などに使われます。 (Cloudflare Docs)
Vectorize は、ベクトルを保存して意味検索するための倉庫です。Cloudflare は Vectorize を globally distributed な vector database と説明しており、AI Search で作られたベクトルもここに保存されます。 (Cloudflare Docs)
AI Gateway は、AI 通信の交通整理と見張り役です。分析、ログ、キャッシュ、レート制限、リトライ、fallback などを持ち、Cloudflare 公式でも「Observe and control your AI applications」と案内されています。AI Search は Workers AI だけでなく、AI Gateway 経由で OpenAI や Anthropic など他社モデルともつなげられます。 (Cloudflare Docs)
そして AI Search は、その全部を束ねて、検索 API やチャット UI、MCP 接続まで見通しよくしてくれる司令塔です。ここが見えると、Cloudflare の AI が急に立体的に見えてきます。 (Cloudflare Docs)

まずは管理画面で、どこを見ればいいの? 👀🧭
最近の Cloudflare では AI 系のダッシュボード導線が改善され、見つけやすさが上がっています。Workers AI と AI Gateway については、2026年2月の公式 changelog で「AI がサイドバーの top-level section になった」と案内されています。AI Search の作成ガイド自体もダッシュボード導線を前提に整理されています。 (Cloudflare Docs)
この章で散歩するときは、次の流れで見ると分かりやすいです 🚶♂️☁️
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AI Search の画面へ行く 公式の Dashboard ガイドでは、AI Search 画面から「Create」を押して作成を始めます。初回は R2 が前提です。 (Cloudflare Docs)
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データソースを選ぶ AI Search の直接データソースは、現時点では Website と R2 Bucket の2系統です。Website は自分の Cloudflare アカウントに載っているドメインだけをクロールできます。 (Cloudflare Docs)
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Chunking と Embedding を決める 作成時に chunking と embedding を設定します。ここは「文章をどれくらいのかたまりで意味ベクトル化するか」を決める場所です。あとから変えられる項目と、作成時に固定される項目があるので、ここが AI Search の“設計ポイント”になります。 (Cloudflare Docs)
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Retrieval を決める どのくらい近い内容を拾うか、何件返すか、reranking を使うか、query rewrite を使うか、という“検索の性格”をここで調整します。Cloudflare の設定表でも、match threshold、max results、reranking、query rewrite、generation model などが並んでいます。 (Cloudflare Docs)
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Service API token を作る ここは初心者が「なんで必要なの?」となりやすい場所です 😵 でも意味は単純で、AI Search が裏側で R2・Vectorize・Workers AI・Browser Rendering などを触るための“作業許可証”です。ダッシュボード作成時には自動作成フローがあります。 (Cloudflare Docs)
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作成後は Overview / Playground / Jobs を見る 作成後は Overview で indexing 状態を見て、Playground で Search または Search with AI を試し、Jobs で同期やエラーを確認するのが定番です。 (Cloudflare Docs)

AI Search の中で、実際には何が起きているの? ⚙️🧠
ここは、ふんわりでもいいので流れを知っておくと強いです 💪
AI Search は、まずデータソースから内容を読み込みます。次に Workers AI の Markdown Conversion で文書や画像を扱いやすい形に変換し、細かい単位に chunking して、embedding モデルでベクトル化し、その結果を Vectorize に保存します。Cloudflare 公式では、その後もデータソースの更新を定期的に見て、インデックスを新しい状態に保つ仕組みが説明されています。 (Cloudflare Docs)
しかも、これは一回きりではありません。AI Search は indexing を継続的に行い、公式 docs では 6時間ごとに再チェックして、追加・更新・削除を反映すると案内されています。必要なら Dashboard から Sync Index を手動実行することもできます。 (Cloudflare Docs)
つまり、初心者向けに超やさしく言うと、
R2 / Website = 材料 📦 Workers AI = 読む・考えるエンジン 🤖 Vectorize = 意味の倉庫 🧊 AI Gateway = 出入りの管理人 🚦 AI Search = それらをつないで使いやすくした総合窓口 🪄
…という理解でかなり十分です。 (Cloudflare Docs)

Website と R2、どっちから始めるのがいい? 🪣🌐
学習用としては、最初は R2 からのほうが安心です 😊 理由は、自分で入れた PDF や画像や文書を材料にできて、「何を食べさせたか」が分かりやすいからです。AI Search の R2 データソースは、対応ファイルを自動スキャンし、PDF・画像・HTML・XML・CSV・docx・xlsx など幅広い形式を扱えます。 (Cloudflare Docs)
一方、Website ソースは「自分のサイトを AI 検索化したい」ときに便利です。こちらは同じ Cloudflare アカウント上のドメインが対象で、クロール時は sitemap を優先してたどります。robots.txt に sitemap 記載があるか、/sitemap.xml があるかも関係してきます。つまり、Web 側の整理ができているほど素直に動くタイプです。 (Cloudflare Docs)
なので、最初の教材としては、
「R2 に教材ファイルを入れる → AI Search で試す」📄 その次に 「自分の docs サイトやブログを Website ソースで食わせる」🌐
という順番が、かなりきれいです。

この章で必ず見ておきたい設定ポイント 🔍✨
AI Search は作って終わりではなく、設定の意味を少し読めるようになることが大事です。
まず見たいのは Path filtering です。2026年1月には Website と R2 の両方で path filtering が入って、include / exclude で索引対象を絞れるようになりました。たとえば docs だけ入れて drafts を除外する、といった使い分けができます。これだけでも検索品質がかなり変わります。 (Cloudflare Docs)
次に見たいのは Custom metadata です。2026年3月には custom metadata filtering が入って、カテゴリやバージョンなどの自前属性で絞り込みやすくなりました。設定一覧にも custom metadata schema や metadata filtering が入っています。R2 側では custom metadata を object metadata として持たせる導線もあります。 (Cloudflare Docs)
さらに Reranking / Query rewrite / Similarity cache も、AI Search を“ただの検索”から一段上げるポイントです。Cloudflare の設定一覧では、これらが AI Search インスタンスごとに調整可能な要素として並んでいます。検索結果が「まあまあ」から「かなり自然」に変わるのは、このへんの効きが大きいです。 (Cloudflare Docs)

2026年4月14日時点の“最新メモ” 🗓️🆕✨
この章を書いている本日時点では、AI Search まわりはかなり育っています。
2026年3月23日には、public endpoints・UI snippets・MCP support が追加され、AI Search をそのまま Web サイトへ埋め込んだり、AI agent から MCP で検索させたりしやすくなりました。MCP endpoint は AI Search コンテンツに対して search ツールを公開する仕組みです。 (Cloudflare Docs)
2026年4月8日には、Website ソース向けに CSS content selectors が追加され、ページ全体ではなく「本文だけ」「特定エリアだけ」を抽出しやすくなりました。同日、AI Search で使える Workers AI の text generation / embedding モデルも追加されています。 (Cloudflare Docs)
また、Cloudflare の Pricing ページでは、AI Search 自体は open beta 中は free to enable とされつつ、実際には R2・Vectorize・Workers AI・AI Gateway・Browser Rendering などの利用がアカウント課金に乗ると説明されています。つまり「スイッチは無料でも、下の部品は使った分だけ意識する」が今の感覚です。 (Cloudflare Docs)
VSCode と GitHub Copilot を、この章でどう使う? 💻🤝✨
この章は管理画面中心ですが、VSCode と Copilot を横に置くと理解がかなり進みます。GitHub 公式では、Copilot Chat は IDE 内でコード提案、コード説明、単体テスト生成、コード修正提案などに向いているとされています。一方で、一般情報の最終ソースとして使う前提ではないので、画面ラベルや最新仕様は Cloudflare 公式 docs で確認し、Copilot は“実装補助”に使うのがきれいです。 (GitHub Docs)
この章と相性がいい使い方は、たとえばこんな感じです 😊
「AI Search に入れる R2 データの設計を相談する」 「Workers から AI Search を呼ぶ TypeScript の雛形を作ってもらう」 「検索結果に metadata filtering を足したいので、REST API 呼び出し例を書いてもらう」 「Search API と Chat Completions API の違いを、今開いている Worker コード前提で説明してもらう」
Cloudflare 公式でも、AI Search をアプリにつなぐ方法として Workers Binding と REST API が用意されています。IDE 側ではその接着部分を Copilot に手伝ってもらう、という考え方がかなり相性いいです。 (Cloudflare Docs)

この章のおすすめ進行 🎓🍰
この章では、知識を全部覚えようとしなくて大丈夫です。 むしろ、次の3つができれば大成功です 🎉
ひとつ目。AI Search は単独機能ではなく、Cloudflare AI の合流地点だと分かること。 (Cloudflare Docs)
ふたつ目。Overview・Playground・Jobs・Settings を見て、何を観察すればいいか分かること。 (Cloudflare Docs)
みっつ目。R2・Website・Vectorize・Workers AI・AI Gateway の役割を、ざっくり言葉で説明できること。 (Cloudflare Docs)
章の締めくくり 🌈
この章を終えるころには、Cloudflare の AI まわりが「たくさん並んだ機能名」ではなく、材料を入れる場所・意味を作る場所・検索する場所・公開する場所として見えてきます ✨
AI Search は、まさにその中心です。 ここが見えるようになると、次に Workers から呼ぶ話へ進んでも、MCP や UI snippets を触る話へ進んでも、かなり迷いにくくなります。さらに、古い記事で AutoRAG という名前を見かけても、公式 docs 上では 旧 AutoRAG API endpoints は推奨されず、AI Search の導線を使う流れになっているので、今は AI Search を基準に追えば大丈夫です。 (Cloudflare Docs)
必要なら次に、この第11章をそのまま教材本文として使いやすいように、 「学習目標」「本文」「ミニ課題」「確認テスト」つきの完成版へ整えてお渡しできます。